
人生100年時代に備える見落とされがちな支出7選
FIRE(経済的自立と早期リタイア)を目指す人の多くが、 「家計の最適化」「投資戦略」「副収入」に注目しています。
しかし── **人生100年時代において“見落とされがちな支出”**を考慮していないと、 リタイア後の資金が尽きるリスクがあります。
今回は、統計データや公的資料をもとに、 FIRE設計で抜けがちな7つの支出リスクとその対策を解説します。
✅ 1. 医療費:想定以上に増える“自費診療”と“先進医療”
📌 厚生労働省「医療費の動向(2022年)」
- 65歳以上の1人あたり年間医療費:約82万円
- 自己負担(3割の場合):約24.6万円/年
- 先進医療や差額ベッド費用は保険対象外
🧠 対策:
- 高額療養費制度の確認+保険の見直し(がん保険・先進医療特約)
- 健康への投資を“最大のコスパ資産”と位置付ける
✅ 2. 介護費用:月額20万円以上の可能性も
📌 生命保険文化センター「介護にかかる費用(2021年)」
- 公的介護保険を使っても平均月7.8万円
- 自費サービス含めると月20万円以上になるケースも
- 介護期間の平均:約5年 → トータル1,000万円超も
🧠 対策:
- 介護付き高齢者住宅や在宅介護の費用試算
- 地方移住や同居など選択肢の検討
✅ 3. 住み替え・住宅修繕費用
📌 国土交通省「住宅市場動向調査(2023年)」
- 築30年以上の持ち家の修繕費:平均160万円以上
- FIRE後、地方移住や高齢者向け住宅への“住み替え”も必要になることが多い
🧠 対策:
- 住宅修繕積立の計画+「売却前提」での資産整理
- 持ち家か賃貸かを“老後基準”で再検討する
✅ 4. 家族支援・親の介護・子どもの支援費
📌 総務省「家計調査(2022年)」
- 60代世帯の約34.2%が「仕送り・子の教育支援あり」
- 平均月額:2〜5万円(年間24〜60万円)
🧠 対策:
- FIRE設計に「家族への支援コスト」を組み込む
- 相続・贈与・教育資金一括贈与の制度活用も視野に
✅ 5. インフレと実質生活費の増加
📌 総務省「消費者物価指数(CPI)」
- 2023年:前年比+3.2%(食品・光熱費が上昇)
- 過去10年間の平均インフレ率:約1.5〜2.0%
🧠 対策:
- 毎年2%の支出増を見越したポートフォリオ設計(インフレ対応資産)
- REIT、インフレ連動債、生活必需品株への分散投資
✅ 6. 税金(住民税・国民健康保険・相続税など)
📌 FIRE後は無職でも“資産所得課税”が発生
- 住民税(均等割+所得割)
- 国民健康保険料は「前年の所得」で決定
🧠 対策:
- 取り崩し方・タイミングによる節税設計(NISA、iDeCo、特定口座の使い分け)
- FIRE直前に“収入調整”して税負担を抑える
✅ 7. 突発的なリスク支出(事故・訴訟・天災など)
📌 日本損害保険協会データ(2022年)
- 火災保険の平均支払額(台風・地震):約90万円〜150万円
- 法的トラブル時の弁護士費用:30〜100万円超
🧠 対策:
- 備えとしての「生活防衛資金(生活費6ヶ月分)」の確保
- 個人賠償責任保険や弁護士特約の加入
🎯 まとめ:「FIREはスタートであり、設計し続けるプロセス」
✅ 見落とされがちな“支出の地雷”を回避する設計がFIRE後の安定を決める! ✅ 老後の支出は「年150万円増える前提」でシミュレーションすべき ✅ FIREに必要なのは「投資知識」だけでなく「生活設計力」📌🔥
▶ 情報ソース一覧:
- 厚生労働省「医療費の動向(2022年)」
- 生命保険文化センター「介護費用調査2021」
- 国土交通省「住宅市場動向調査2023」
- 総務省「家計調査2022」
- 総務省「消費者物価指数CPI」
- 日本損害保険協会統計
- 金融庁「NISA制度・税制の手引き」
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